【カズレーザーと学ぶ】がん治療最前線血液のがん克服CAR-T細胞療法(2023年5月16日)

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2023年5月16日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、がん治療最前線、血液のがんを克服!?CAR-T細胞療法を紹介します!

今回のカズレーザーと学ぶでは、人生観が変わるがん治療最前線が特集されました。

国立がん研究センターの巨大施設にテレビ初潜入!

世界初、がん細胞だけを狙い撃ち「BNCT」、15年研究で治験「CAR-T」、ガン患者を救うかもしれない意外な生物とは???等を解説。

今回の記事では、『カズレーザーと学ぶ』で放送された、がん治療最前線、血液のがんを克服!?CAR-T細胞療法をまとめます。

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がん治療最前線血液のがん克服CAR-T細胞療法

血液のがん白血病とは?

がん治療最前線血液のがん克服CAR-T細胞療法について、信州大学医学部教授中沢洋三さんが講義をしてくださいました。

白血病は、血液の中には、白血球がありますが、白血球の元になる細胞は、骨髄の中にあり、そこが、ガン化した病気が白血病で、ガンは、中年以上の方がかかる場合が多いのですが、白血病に限っては、お子さんも含めて、若い世代の方も八卦つびゅになる可能性が高い病気で、小児がんの約4割は白血病です。

白血病など血液のがんは、手術でキレイに取り除けない他、治療にはある難しさがあります。

白血病の治療は、抗がん剤を使った化学療法が主な治療法になるのですが、半年~1年他のがん治療よりは、ずっと多い量を繰り返し投与します。

そうすると、がん細胞が血液からどんどん減っていくのですが、それと同じように、正常な白血球も減っていってしまうので、治療中にすごく重い感染症になったり、本当にきつい治療になります。

また白血病の場合、骨髄移植や臍帯血移植(さいたいけついしょく)などの移植治療があり、移植治療は、化学治療でも治らなかったり、タチが悪い分かっている白血病に対して行われます。

移植治療の場合は、ドナーの血液と入れ替えるので、すごい免疫の反応などが起こったり、非常に厳しい治療になります。

抗がん剤治療、移植治療の2種類の治療を行うことで、かなりの白血病の方は治るのですが、それでも残念ながら、子供で3割くらい、大人で4割くらいの方は再発してしまうことがあります。

免疫細胞とガンについて

免疫細胞の1つ、T細胞は、体内の遺物を見つけ攻撃支持を出すヘルパーT細胞、その指示を受け実際に攻撃するキラーT細胞、キラーT細胞が自分の体まで攻撃しないようブレーキをかける制御性T細胞の3つがあるのですが、自らの細胞が遺伝子変異してできたガンに対しては、T細胞は異物とうまく認識できません。

また、他にもガンを積極的に攻撃するNK細胞という細胞が存在するのですが、T細胞の1/10しかおらず、ガンを抑えきれません。

キラーT細胞やNK細胞などの免疫細胞は、元々がん細胞を抑える働きを持っていて、普段毎日の様にガン細胞ができても、がん細胞を排除してくれているのですが、ガンがものすごい勢いで増殖すること、免疫を逃れて増殖することなどにより、自分自身の免疫では抑えきれなくなります。

CAR-T細胞療法(カーティー細胞療法)とは?

信州大学医学部中沢洋三教授が研究するCAR-T細胞療法は、身体への負担が従来より少なくなると言われている、ガン患者さんの免疫細胞をガンに対してだけものすごく攻撃力を高めて、患者に戻す治療法です。

ウイルスに感染してしまった時に、どうやってウイルスを排除するかというと、免疫細胞の1つのT細胞が、ウイルス感染した細胞を攻撃してくれるのですが、ウイルスは異物なのでうまく排除できるのですが、がん細胞は、ウイルスとは違い自分自身の細胞なので、T細胞ががん細胞をうまく排除してくれません。

ガンを異物だと判断できず、スルーしてしまうT細胞ですが、ガンが出す独自のタンパク質にくっつくように遺伝子操作すると、それを利用し、ガンを捕獲、他のT細胞にも働きかけ、最終的に狙ったガンを駆逐します。

この治療法がCAR-T細胞療法です。

CAR-T細胞療法は、遺伝子操作を加えて、ガンに対してだけ攻撃力をアップさせます。

がん細胞の表面には、他のたんぱく質にはない目印となるようなタンパク質が沢山出ています、そこにくっつけるような、CAR(キメラ抗原受容体)という人工的な合成のたんぱく質を設計して、遺伝子導入という技術を使い、CARの遺伝子を患者さんのT細胞の中に入れて、増殖させ、患者さんの体の中に点滴で戻します。

そうするとCAR-T細胞は、ガンを異物だと思い、攻撃を加える様になります。

CAR(キメラ抗原受容体)は異物にならないのか?

CAR(キメラ抗原受容体)は、人の免疫細胞の抗体の部分から取るなど、異物にならないものを作れる遺伝子を作ります。

今までの薬だと、数日や数時間などで、だんだん体から消えていくのですが、CAR-T細胞は、数か月~数年単位で体の中に残ります。

CAR-T細胞は、点滴をし、1時間~2時間後に増え、次の日には減るのですが、また、ガンに出会うと増えます。

1度検査上、消えてしまうのですが、ガン患者さんが再発した時に、また体の中で急激に増えます。

CAR-T細胞が急激に増えた時の体の状態は?

CAR-T細胞は、自分自身の細胞なので、身体に入れた時はなんともないのですが、がん細胞と戦いだすと強い炎症を起こします。

通常のウイルス感染の時も1~2日熱が出ますが、熱が下がると治ったというような感じになるとのことです。

今までの抗がん剤だと、効こうが、効くまいが気持ちが悪かったり、髪の毛が抜けたりしましたが、CAR-T細胞の場合は、効く時だけ反応します。

ただ、反応しますが自然な自分自身の免疫反応なので、炎症を抑える薬だけ入れることで落ち着いて待っているうちに、結果が良くなっていきます。

ウイルスを自然に排除するように、がん細胞も排除します。

CAR-T細胞療法の効きおがあった方は、びっくりするくらい回復するとのことです。

CAR-T細胞療法の実用化

CAR-T細胞療法は、すでに国内でも2種類のCAR-T細胞が薬として認可されています。

しかし、薬の値段が、ものすごく高価で、保険はききますが、3000万円を超え、アメリカだと同じものが5000万円します。

ただ、日本の場合は、保健医療制度があり、高額の医療は抑えられる為、成人の場合は数十万円(※保険適用及び高額療養費制度を利用の場合)、20歳未満はお金がかかりません(※小児慢性特定疾病医療制度により基本的に無料)。

ただ、お金は誰が出しているかというと国が出している為、日本がパンクしてしまいます。

超高額な医療費は、保険適用で大半は免除される一方、治療が受けられる患者の条件は細かく定められています。

CAR-T細胞療法の薬の値段が高額になる理由

CAR-T細胞療法の薬の値段が高額になる理由は、いくつかあるのですが、その理由の1つは、CAR-T細胞の作り方にあります。

CAR-T細胞をどう組み換えているかというと、今主流なのがウイルスの感染力で遺伝子を改変する「ウイルスベクター法」(ウイルスベクターとは、遺伝子治療用に開発されたウイルスのこと)で、ウイルスは、細胞に感染するので、ウイルスにCAR遺伝子を乗せて患者さんのT細胞と混ぜると、感染したのと同時に、CAR遺伝子が組み込まれたCAR-T細胞になります。

なぜ、高額になるのかですが、そもそもウイルスを熱くるということ自体が、本当に厳重に管理された巨大な施設の中で作られますし、ウイルスの検査をするにも膨大な費用がかかる等の理由がある為です。

ウイルスを扱う施設は、使用の手順や、研究者のトレーニング、施設の監視体制など、WHOが設定した厳しい要件を満たさなければならず、コストがとてつもなくかかってしまいます。

高額な治療費を抑える製造法

信州大学医学部中沢洋三教授は、高額な治療費を抑えられるかもしれない新たな製造方法を開発されました。

ピギーバックトランスポゾン法という、新しいCAR-Tの製造法で、いかにコストを下げて作ることができるかということに取り組んでおり、それが実現できそうで、さらに、効き目もいいかもしれないというものを研究開発されています。

ピギーバックトランスポゾン法とは?

ピギーバックトランスポゾン法は、ウイルスを使っておらず、酵素を使っています。

信州大学医学部中沢洋三教授は、「トランスポゾン酵素」を使って遺伝子を組み換えさせるという研究をされており、「トランスポゾン酵素」とは、体の中に元々あり、眠っている酵素で、進化する時に遺伝子を組み換えるという遺伝子とのこと。

自分自身の「トランスポゾン酵素」を使うことがよさそうに思えるのですが、自分自身の「トランスポゾン酵素」の目を覚まさせると、どんどん遺伝子が組み変わって進化していってします。

しかし、CAR-Tを作る時は、患者さんの血液を採取し、体の外で1回だけCAR遺伝子の組み換えを行って欲しいとのこと。

しかし、人の中で働く酵素はまだわかっていなかったのですが、実は、アオムシ由来のトランスポゾン酵素が人間の遺伝子を組み換えるということが発見されました。

アオムシ由来のトランスポゾン酵素とは?

アオムシ由来のトランスポゾン酵素とは、アオムシの中で発見された酵素で、昆虫の品種改良などに利用されていたのですが、虫以外の遺伝子も動かせるということが分かってきました。

アオムシ由来のトランスポゾン酵素の特徴は、遺伝子の決まった配列を見つけてカットし、目的の遺伝子を貼り付けたら、自らは消えることで、遺伝子組み換えを1回だけに限定でき、安全性も高いとのこと。

アオムシCAR-T細胞が持つ圧倒的がん撃退効果とは?

ピギーバックトランスポゾン法を使用し製造されたCAR-T細胞は、攻撃力はそれほど強くはないのですが、自分自身のコピーを作れるため、がん細胞を殺してまた増える、殺してまた増えるを繰り返すことができる為、長く効き目があり、効果があるとのことで、現在世界中が注目しています。

5年後の実用化

現在、信州大学医学部中沢洋三教授は、5年後の実用化を見据えて、2021年から骨髄性白血病に対する治験がスタート、2022年に骨肉腫、子宮がん、卵巣がん等の固形ガンに対する治験もスタートしています。

まとめ

今回の記事では、2023年5月16日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、がん治療最前線、血液のがんを克服!?CAR-T細胞療法をまとめました。

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