2023年8月8日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、「脳を旅で再起動」を紹介します!
旅に出ることによって脳の使い方が切り替わる!?
観光人類学から見る旅は本能なのか?
街歩きで脳を鍛える!場所細胞とグリッド細胞とは?
「旅でなんか癒された」の正体脳内ネットワークとは?
今回の記事では、『カズレーザーと学ぶ』で放送された、「脳を旅で再起動」をまとめます。
旅でなんか癒されたの正体脳内ネットワーク
「旅でなんか癒されたの正体脳内ネットワーク」について、脳と心身の関係を研究、生体組織機能学研究室主宰 毛内 拡さんが講義されました。
私達が、日常生活で主に使っているのが、デフォルトモードネットワークで、デフォルトモードネットワークとは、命を脅かす状況が起きていない時、脳のエネルギー消費をできるだけ減らしつつ、この先何が起きるか、過去の経験から予測し、生存率を高める思考パターンで、過去と未来に考えが向きやすく、過剰に働くと、不要な心配や悩みが頭に浮かんで、注意力の低下を招くようになります。
ところが、旅に出ると別の脳内ネットワーク、サリエンスネットワークが動き出すと言われています。
サリエンスネットワークとは、日常とは違う場所や新しく出会う人など、初めての体験により、軽関心が高まり、今現在に全集中する思考パターンで、特に旅行中は、不安や緊張を高めるノルアドレナリンに、新奇体験によるドーパミンの快感が加わり、今目の前で起きていることへの注意力をMAXにします。
結果、日ごろの悩みから強力に解き放たれるとのこと。
街歩きで脳を鍛える場所細胞とグリッド細胞
街歩きで脳を鍛える
「街歩きで脳を鍛える場所細胞とグリッド細胞」について、認知症研究30年以上学習院大学 高島明彦教授が講義をされました。
ロンドンとニューヨーク、旅に行くことでより脳が鍛えられるのはどちらでしょうか?
ニューヨークの街の作りは、碁盤の目の様になっていて、ロンドンの街は複雑な造りになっています。
ロンドンの街の様に複雑な造りの方がより脳を鍛えます。
脳が持つ、空間内で自分がどこにいるかを認知する能力、空間認知能力が、記憶の増強関与していて、街が複雑な造りであれば、どちらの方向に行けば何がある?など、通りの名前や方角など覚えなければいけないので頭を使い、興味や場所の記憶などで、脳が凄く刺激されます。
近年では、空間認知能力を鍛えるのに、旅がものすごく良く、しかも、道に迷えば迷うほど脳に良いという報告もあります。
また、育った街が複雑な造りであればあるほど空間認知能力が鍛えられるとのこと。
空間認知能力は、スポーツの上達や理数系教科の理解、車の運転の上手さなど、様々な場面で活躍する能力で、近年では、認知症との深い関わりが明らかになっています。
育った街や普段の移動環境が影響する空間認知能力ですが、実際に、小さな路地が入り組み道の複雑さが世界有数といわれるロンドンで、毎日街を走っているタクシー運転手さんの脳を観察したところ、一般の人よりも記憶を司る海馬あの一部が発達していることが分かりました。
しかも、発達の度合いは、勤務年数が長ければ長いほど、大きくなっていたとのこと。
なぜこんなことが起きるのか?
場所細胞とグリッド細胞
空間認知能力の鍵となっているのは、場所細胞とグリッド細胞で、2つの細胞が脳内でどういう働きをしているのかというと、まず、場所細胞は、脳内の記憶を司る海馬にあり、初めての場所を訪れた時にその場所を記憶する働きがあります。
私達の脳内には、場所を鮮明に記憶する場所細胞が存在しており、例えば、行き付けのコンビニの入り口はAの細胞、ドリンク棚はBの細胞、レジはCの細胞など、場所と場所細胞はそれぞれ細かく紐付けられています。
そして、その場所に行かなくても頭の中でコンビニに行って、ドリンクを取って会計をしようと思い浮かべただけでも、脳細胞は活性化、実際に同志社大学大学院脳科学研究科の実験では、ラットの場所細胞を観察することで、どこに行こうとしているかを事前に予測し当てることができました。
ただ、場所細胞だけでは、動いてる時に自分がどこにいるか分かりません。
私たちが空間認知をするのに欠かせない細胞がグリッド細胞で、グリッド細胞は脳の嗅内野にあります。
場所細胞で場所細胞とグリッド細胞の関係を地図アプリに例えると、アプリに内蔵されたマップ自体が場所細胞で、実際自分がどこにいて、どちらの方向に進んでいるかを把握するGPSのような役割がグリッド細胞です。
また、グリッド細胞は、平面だけではなく、階層状になり高さも把握しています。
場所細胞とグリッド細胞を鍛える方法
場所細胞とグリッド細胞を鍛える方法は、なんと!?
なんでも良いので移動する!
移動するだけで場所細胞とグリッド細胞が活性化、さらに脳内の脳細胞の情報伝達に関わる部位シナプスが増え若い脳が保てるとも考えられています。
場所細胞とグリッド細胞を強力に活性化する旅のしかたとは?
1.案内図を見て最短ルートを探す。
2.高い場所から、街の全体像を把握する。
3.現地の音に耳を傾ける。(どっちの方向でどんな音がしているか音の方向に反応し活性化する。)
4.太陽の位置と方角を意識する。(太陽を背にして右側が東など方位を方位を知る)
5.乗り物移動の時も今いる場所を地図で追う。(GPSで場所を自動で把握するのではなく、アナログの地図で、自分がどこにいるのか考えることが必要。)
観光人類学から見る旅は本能なのか?
「観光人類学から見る旅は本能なのか?」について、旅と人類の関係を研究、多摩大学グローバルスタディーズ部 堂下恵教授が講義をされました。
なぜ、私たちは、貴重な休暇にお金や体力を使って遠くへ出かけるのでしょうか?
人類は、なぜ、わざわざ旅行へ行くのか、その裏に意外な事実がありました。
産業革命以降、都会に出てきて、工場の歯車のように働き始めた人類は、仕事で何かを生み出したいが、村のコミュニティーと切り離され、生きている実感を得にくい状態になりました。
そこで、本物の自分を再発見し、生きている実感を得ようとする欲求が、観光が生まれた背景にあったと考えられています。
では、そこから見えてくる旅の本質とは?
旅の本質とは?
私達人類は、700万年前からずっと移動して動くことをしてきましたので、定住すると窮屈で居心地が悪く、どこか自分を解放したいという思いがあり、私たちの本質に残っている、移動して何か新しいものを得て、新しい自分になってまた戻ってくるというようなことが、現代人にとって観光とのこと。
旅による新しい自分の発見が観光の本質
隣の駅でも日常生活圏外であれば観光
まとめ
今回の記事では、2023年8月8日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、「脳を旅で再起動」をまとめました。
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カズレーザーと学ぶ番組情報
番組名:カズレーサーと学ぶ
放送局:日テレ系列
放送時間:火曜よる22時00分〜23時00分
出演者:【MC】カズレーザー(メイプル超合金)他
公式HP:カズレーザーと学ぶHP