【カズレーザーと学ぶ】カビの撃退法、カビと認知症、抗カビ剤など(2023年6月13日)

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カビ 生活の知恵

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2023年6月13日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、カビの撃退法、カビと認知症、抗カビ剤などを紹介します!

今回のカズレーザーと学ぶは、梅雨に増殖、危険な細菌カビの撃退法。

『洗っても復活する、生乾き臭の正体菌の鉄壁バリアとその撃退法』、『不衛生な家は要注意!カビが認知症を引き起こす』、『カビが命を脅かす!? 世界初!治療用抗カビ剤の開発』など梅雨時のヤバイ細菌、カビを徹底解説。

今回の記事では、『カズレーザーと学ぶ』で放送された、カビの撃退法、カビと認知症、抗カビ剤などをまとめます。

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生乾き臭の撃退法

生乾き臭の撃退法について、洗剤と菌を研究して30年、横浜国立大学 大矢勝名誉教授が講義をしてくださいました。

ニオイの原因菌

実はしっかり洗濯をしても、ニオイの原因になる菌は、100%取れることはないとのことで、皮膚全体で、約1兆個入るといわれている常在菌が、衣服に付着し生乾き臭の原因となるのですが、なかでも代表的なモナクセラ菌の衝撃的なデータが!

モナクセラ菌は、洗濯後2時間ぐらいはあまり増えないのですが、2時間以降、菌は増殖していき、約100倍にまで増えてしまいます。

モナクセラ菌が増殖しやすい条件は、温度20~40℃、湿度は60%以上。

生乾き臭を撃退するには、洗濯後2時間以内に乾燥させること。

洗濯後の2時間は、誘導期と言って、菌が細胞分裂するまでの準備期間があります。

洗濯後、菌は、2時間かけ、新しい環境に適応、一気に繁殖し100倍に増えます。

しかし、なぜ、洗い流した、菌は再び増殖するのでしょうか?

実は、モナクセラ菌は、市販の洗剤で洗濯をしても、かなり残っているとのことで、ちょっと臭くなった状態では、普通の洗濯では、ニオイは取れません。

ただ、モナクセラ菌自体が臭いわけではなく、モナクセラ菌が排出するフンが臭いとのこで、これがニオイの元になります。

モナクセラ菌は、皮脂や汗の成分を分解する際に、不快なニオイ物質を放出します。

このフンは、洗濯すれば簡単に取れるのですが、菌は取れにくく、残ったままなので、洗濯をして生乾き臭が無くなったと思っても、服を着て汗をかくと、菌の大好物の汗や皮脂を補給することになり、また、ニオイ物質を放出することになります。

洗濯しても菌が落ちないのには、科学的な理由があり、その原因の一つが、バイオフィルムという菌が生成する粘膜で、菌を守ります。

バイオフィルムは、排水溝のヌメリ、歯石など、菌が集団になるとできる、ネバネバした粘着性の高い物質で、このネバネバにより、洗剤などの浸透を防ぎ、身を守っています。

そんなバイオフィルムは、一見分かりづらいですが、洗濯しても繊維の奥に残っているということが、2022年大手洗剤メーカーの研究で明らかになりました。

バイオフィルムはどのようにしてできるのか?

バイオフィルムが作られる時、菌が化学物質を放出、それを周囲の菌が感知し、一定数以上でバイオフィルムを形成します。

このように菌同士でコミニュケーションを取る仕組みをクオラムセンシングといいます。

通常菌は、感覚器を持たない為、周囲の仲間を認識できません。

そこで、コミュニケーションをとる仕組みが、クオラムセンシングで、ある化学物質を使って、やり取りをし、近くにどれだけ仲間がいるかを把握、一定数仲間が集まったら、力を合わせ、バイオフィルムを作り出します。

バイオフィルム造りを阻止する最新研究

星光PMC株式会社の研究所がバイオフィルムコントロール剤の開発に成功しました。

バイオフィルムコントロール剤の仕組みは、菌がバイオフィルムを作るクオラムセンシング物質は、複数の部品が組み合わさってできているのですが、そこで、この部品のダミーをたっぷり入れたバイオフィルムコントロール剤を最近の体内に組み込ませることで、クオラムセンシング物質の完成を阻止、すると菌はお互い連絡を取り合うことができず、バイオフィルムを作ることができなくなります。

バイオフィルムコントロール剤の技術は、現在、様々な病院で、医療器具の消毒の為、試験的に使用が開始され、将来的には、家庭用洗剤への応用などが期待されています。

バイオフィルムは熱に弱い

60℃以上のお湯に約1分つけ、洗濯することによって、バイオフィルムを落としやすくできます。

また、お湯以外では、洗濯前にスチームアイロンで加熱することで、バイオフィルムを壊れやすくし、洗濯で洗い流すことも有効とのことです。

ただし、熱を加えて放置し、常温になると、またニオイが取れにくくなるので、高温で処理した後、すぐに洗濯をすることが必要です。

乾燥機では、ニオイは一瞬取れますが、中に菌がいて、湿ってくると再びニオってくるとのこと。

ポイントは、洗濯する前、バイオフィルムは熱に弱い為、60度以上のお湯や水蒸気をかけることで、繊維に潜むネバネバしたバイオフィルムを壊れやすい状態にし、すぐに洗濯することで、バイオフィルムによって守られていた菌ごと洗い流すことができるとのこと。

カビが認知症を引き起こす!?

不衛生な家は要注意!

カビが認知症を引き起こす!? カビと認知症の関係について、30年以上にわたり、アルツハイマー病を研究する、順天堂大学元教授、医学博士の白澤卓二先生が講義してくださいました。

アルツハイマー病の発症の兆候が表れる年齢

アルツハイマー病は、認知症の代表格の様な病気ですが、何歳くらいから最初の兆候が表れるか、知っているでしょうか???

65歳くらいで、物忘れの兆候で外来が平均的なのですが、実は、その20年前の45歳の頃から脳内では変化が始まっています。

また、不衛生な家に住み続けるとアルツハイマー病を発症しやすい、発症確率が上がることが分かっています。

アルツハイマー病の最初に出てくる症状は、「物忘れ」です。

40代で物忘れがひどい場合は、アルツハイマー病を発症している疑いがあるとのこと。

アルツハイマー病の発症原因

アルツハイマー病は、脳内にゴミが溜まっていく病気なのですが、このゴミの正体が分かったのは、1983年で、アミロイドβというゴミが脳の中に増えていくと、症状が重くなっていくという仕組みです。(アミロイド仮説)

最初、脳内にたまるゴミ、アミロイドβは、外から入ってくると思われていたのですが、自分自身の神経細胞が作っているということが分かり、アミロイドβをどういう風に処理したらいいかという多くの研究がされてきました。

現在、脳の中にたまったアミロイドβを画像で検出できるようになり、頭頂葉の内側からアミロイドβーが溜まりだすことが分かっています。

頭頂葉は、空間認知の機能がある部分で、夜間徘徊(家に戻れない)などの症状は、アルツハイマー病で、最初に出てくる症状です。

現在、日本国内50か所の専門クリニックで、「アミロイドPET検査」できます。

アミロイドβが溜まる原因

脳のゴミと呼ばれるアミロイドβは、脳内で蓄積して有害な毒素を出し、神経細胞を破壊するタンパク質で、アルツハイマー病患者の脳内で、多く確認されることから、アルツハイマー病の原因物質とされてきました。

ところが、そもそもアミロイドβは、なぜ溜まるのか、近年の研究で実はそれが、脳への侵入者によって引き起こされている可能性があることが分かりました。

カルフォルニア大学ブレデセン名誉教授の研究で、アルツハイマー病の発症要因の1つにカビがあることが分かりました。

カビにも、食品などにはえる青カビ、浴室などにはえる黒カビ等、いろいろな種類がありますが、アルツハイマー病の患者さんの尿を調べたところ、カビの代謝産物が発見されました。

そこで、患者さんの自宅を調べたところ、地下室から大量の黒カビが見つかりました。

地下室にある黒カビが、体内に入り、アルツハイマー病の発症に関与したと考えられています。

脳の中には、元々、脳血管バリアという壁があり、脳に不都合な菌などが、入らない様にできているのですが、スペインのマドリード自治大学の研究で、アルツハイマー病を患っていた11人の患者さんの脳を亡くなった後、顕微鏡で調べたところ、数種類のカビや、関連物質が発見されました。

これは、実際に脳の中にカビが生えたということを意味していますので、何らかの侵入ルートで脳内にカビが入っただろうと考えられています。

脳には、血液脳関門という必要な栄養素だけを通し、病原体や有害物質をブロックする鉄壁のバリアがある為、無菌状態と考えられてきました。

ところが、研究により、カビが脳内に入り込み、アルツハイマー病を引き起こしている可能性が、明らかになりました。

アミロイドβは本当は脳を守っている?

アミロイド仮説は、アミロイドβが悪者だということが基本になっています。

ところが、近年、アミロイドβは悪者ではなく、神経細胞を守っているという逆説が出てきました。

ハーバード大学の研究(2016年)で、アルツハイマー病を発症するネズミを作成し、アミロイドβがでるネズミと出ないネズミに、チフス菌(致死量の最近)を与えたところ、アミロイドβがでるネズミの方が1日長生きしました。

顕微鏡で調べると、アミロイドβがチフス菌を封じ込めていました。

ただ、厄介なのは、カビは一度侵入してしまうと増殖してしまうことです。

通常は、カビが少量が入っても、脳内の免疫機能で増殖しないのですが、免疫機能が弱くなり、カビが生えてしまうと考えられており、年齢を重ねた方の方が、アルツハイマー病を発症するリスクが高いのは、免疫機能の低下が関係しているのではないかと多くの研究者が考えています。

脳のゴミと考えられていたアミロイドβですが、むしろ、脳に侵入する毒素を封じ込めて、脳を守っていたのではないかという可能性が!

通常だと、脳の自浄作用で洗い流されてしまうのですが、カビが脳内で増殖されると、その勢いに負けじとアミロイドβを過剰に作り出し、アルツハイマー病のリスクを高めてしまうと考えられます。

カビに要注意な食品

カビは、色々なルートから体内に入ってくる可能性があり、例えば、コーヒー豆にカビが付くことがあり、このカビは、アフラトキシンという発がん性の高い毒素を出します。

コーヒーを熱湯で入れることで、カビ自体は死滅しますが、カビ毒アフラトキシンは熱にも強く、そのまま体内に取り込まれる危険性があるので、コーヒー豆の不要な買いだめは要注意です。

また、防腐剤の入っていないナチュラルなお化粧品は、カビることがありますので、カビから毒素が出ていたら、皮膚から吸収することがあります。

順天堂大学元教授、医学博士の白澤卓二先生によると、『衛生環境が良いお家に住んでいる方が、アルツハイマー病を発症しづらいと思いますので、お家を清潔にすることが第一』とのこと。

アルツハイマー病を予防する食べ物

アルツハイマー病を予防する食べ物は、日本発の食材「エルゴチオネイン」で、エルゴチオネインは、脳の神経細胞を増やすことができます。

アルツハイマー病は、脳の神経細胞が減っていき発症するので、定期的にエルゴチオネインを摂取することによって神経細胞を常に増やしていれば、アルツハイマー病を発症しなくて済むだろうと考えられています。

神経幹細胞は、子供の頃には、どんどん増えて脳になり、神経細胞は足りなくなると発動して増えるのですが、アルツハイマー病の場合は神経細胞が減りなかなか増えません。

しかし、エルゴチオネインは、神経幹細胞を刺激することによって働きを活性化させ、神経細胞を増やすことができるという実験結果が出ています。

 

金沢大学のマウスを使った実験では記憶を司る海馬の神経細胞が増加することが分かり、実際に人での研究でも良い結果が得られているとのこと。

エルゴチオネインは、きのこ類に含まれているのですが、なかでも、ダントツにエルゴチオネインの含有量が多いのが、タモギタケです。

エルゴチオネインは、加熱しても壊れにくいので、炒めても、鍋ものにしても、有効成分が分解されません。

また、エルゴチオネインが多く含まれているタモギ茸は、野生では、北海道でしか獲れなかったのですが、1990年代に培養する技術が確立されました。

金沢大学と大阪の医療機関の実験

金沢大学と大阪の医療機関の実験では、軽度認知機能が低下している26名にタモギタケから作ったサプリメント(エルゴチオネイン5mg)を毎日3ヶ月摂取してもらうと認知機能がアップしたという結果が出ており、認知テストの結果が右肩上がりに良くなっています。(学習の慣れが出ないコグニトラックス検査)

素晴らしく結果が良かった方は、認知テストの結果で60歳代の点数だったのが30歳代の点数に向上したとのこと。

順天堂大学元教授、医学博士の白澤卓二先生によると、『エルゴチオネインは、例えば、認知症予防だけではなく、20代など若い世代の方が、摂取しても仕事のパフォーマンス向上するのではないか』とのことでした。

また、神経幹細胞を若い時から刺激しても、枯渇することはなく、90代でも神経幹細胞はある程度の数あることが分かっているとのこと。

エルゴチオネインの摂取量

金沢大学と大阪の医療機関の実験では、毎日5mgのエルゴチオネインを摂取していました、これは、タモギタケにでは4gぐらいに相当し、市販されている80gのパックだと1/20程度の量で摂取可能で、大量に食べなければいけないということはありません。

また、エルゴチオネインは、タモギタケ以外のきのこでも摂取でき、エルゴチオネイン5mgは、ヒラタケだと約2本、エリンギだと約1.5本、シイタケだと3本に相当します。

エルゴチオネインは、人体では作れないので、エルゴチオネインが含まれるキノコやサプリメントなどから摂取方法がありません。

タモギタケエルゴチオネインサプリメント

世界初治療用抗カビ剤

カビが命を脅かす!? 世界初の治療用抗カビ剤について、カビでなくなる人を減らしたいと、治療用抗カビ剤を研究して20年の神奈川工科大学 飯田泰広教授が講義してくださいました。

カビが人体に及ぼす影響というのは、アルツハイマー病、水虫等がありますが、実は、カビによって命を落とすことがあるということが分かっています。

カビで死に至るメカニズム

アスペルギルスフミガタスという悪性カビに感染して、肺炎で、亡くなる方が、日本国内で年間600人ぐらいいて、1回感染すると、約30%くらいの方が無くなるとのこと。

体内にカビが入ると、肺胞にとりついて、そこから菌糸を伸ばして、血液中に入り、体の中を回り、色々な臓器に取り付いて、人体を蝕んで(むしばんで)いき、最終的には死に至ります。

アスペルギルスフミガタスとは?

アスペルギルスフミガタスは、大気中に飛んでいて、みなさん吸い込む可能性はあるのですが、健常者の場合、体内に侵入したカビを免疫細胞マクロファージ、好中球などが除去しているのですが、抗がん剤を使用している方、白血病を患っている方、免疫力が下がっている方は、命を落とす可能性があり、白血病で亡くなられる方の約2割、ガンでなくなる方の約1割がカビが原因とのこと。

現在、医療が発達してきていて、ガンでなくなる方は非常に減ってきていますが、カビでなくなってしまうことがあり、ガンと闘って勝ったけど、カビに負けてしまうということもあるとのこと。

 

カビは、人間に非常に近くて、DNAを守っている様な核があり植物よりは動物に似ているのがカビです。

その為、浴室用抗カビ剤を使うと、人間にも毒になってしまうので、それを人に使うことはできません。

カビが体内に入った場合、カビ専用の人には影響のない特殊な薬剤を使うことになります。

1956年にアメリカの製薬会社が世界で初めて、治療用のアムホテリシンBという薬剤を開発しています。

その後、1968年にフルシトシン、1981年にフルコナゾール、1989年にミカファンギンと今までに4種類の抗カビ剤が開発されてきています。

1989年以降にも抗カビ剤は開発されているのですが、効果が似ている薬剤なので、種類で言うと最初に開発されてから、約40年経っていますが、いまだに4種類のみとのこと。

しかし、4つの薬剤全てに対して耐性菌が発見されている為、新たな抗カビ剤が必要とされています。

カビの感染から患者を救う4つの抗カビ剤は、どれも、人間とカビの細胞のわずかな違いを狙い撃ちし、菌のみを撃退するのですが、現在、耐性菌が出現している為、近い将来既存の抗カビ剤では闘えなくなってしまいます。

 

新たな抗カビ剤

新たな抗カビ剤が必要とされている今、神奈川工科大学 飯田泰広教授が新たな抗カビ剤を開発されました。

飯田泰広教授は、カビが成長するメカニズムに注目されました。

カビは、胞子で飛んでいて、栄養(水分や皮脂)がある場所や人の体に付くと、そこから菌糸が伸びていき、先端成長(栄養を取るために前に伸びる)します。

先端成長する為には、細胞壁が前にあるので、壁を壊しつつ造りつつということを繰り返していきます。

先端成長する場所には、トンネル工事の様に、細胞の壁を壊す成分と作る成分が集められ作業をしています。

この細胞を壊す成分「グルカナーゼ」に光るタンパク質を付け観察すると、細胞の先端が緑色に発光し集中しているのが分かります。

これを、先端に運べなくすれば成長がストップし、撃退できると考えました。

そこで、300種類以上の生薬から条件に合うものを探し、グルカナーゼを運ばせなくする成分を発見されました。

なかでも、解熱剤などの漢方薬として使われている「荊芥(けいがい)」という、中国に自生するシソ科の薬用植物が効果があり、グルカナーゼを先端に運べず、カビの成長をストップさせます。

この状態が続くとグルカナーゼを、もう一度分解して、またグルカナーゼを作って、先端に向かわせようとするのですが、先端に向かうことができないので、無限ループに陥るかストレスで死滅する場合もあります。

この新たな抗カビ剤については、現在、5~10年後の実用化を目指して現在も研究中です。

まとめ

今回の記事では、2023年6月13日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、カビの撃退法、カビと認知症、抗カビ剤などをまとめました。

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