2023年12月21日にテレビ朝日系列『林修の今知りたいでしょ』で放送された、冬の睡眠の新常識を紹介します!
林修の今でしょ講座、林修のレッスン今でしょを経てリニューアルした今回の『林修の今知りたいでしょ!』は、睡眠の新常識が特集されました。
睡眠の世界的権威・筑波大学 国際統合睡眠医科学研究機構(WPI-IIIS)の柳沢正史先生が、睡眠の正しい情報、誤った情報を教えてくれました。
今回の記事では、睡眠の世界的権威が教える冬の睡眠の新常識をまとめます。
以前放送された林修の今知りたいでしょ睡眠の情報は、こちらでまとめています↓
睡眠の悩み10問
睡眠の新常識についてまとめます。
寒くて眠れないのはなぜ?
Q.寒くて眠れないのはなぜ?
A.寒くて眠れないのは×!電気代は質の良い睡眠代と考え、エアコンで適温を保つ!
寝室は暗くて静かで朝まで適温!
【暗くする】
光には覚醒作用があるため、寝室はなるべく暗くして眠ることが重要です。
強い光でメラトニンの分泌も抑制されるそうです。
アイマスクなどを活用するのもおすすめです。
【静か】
人の聴覚は睡眠中も働いているため、イヤフォンなどで音楽を聴きながらなどもNGです。
【朝まで適温】
寝室はエアコンなどで適温を保つことが重要です。
WHOでは、冬の最低室温18度以上を強く推奨していますが、日本の都道府県でこれを満たしているところは少ないそうです。
厚着して寝るのは?
Q.厚着して寝るのは?
A.着る服によって室温を調整すればOK!
柳沢先生は室温21℃を保ちつつ、タオルケット、毛布2枚ほどで寝ているそうです。
また湿度をできるだけ高く保つようにしているそうです。
着る服や寝具に合わせて、温度を調整してください。
寝る時は、温度調整をするために重要な手のひら・足の裏は覆わないほうが良いそうです。
世代別の眠り方は?
Q.世代別の眠り方は?
A.世代別の睡眠法を身につける
子供の世代・20代〜50代の働き盛り世代・60代以降の世代で、睡眠法は変えたほうが良いそうです。
子供世代(0〜10代)脳を育てる睡眠法
子供は深いノンレム睡眠中に成長ホルモンが出るため、しっかり睡眠をとることが重要です。
脳の発達には十分な睡眠が必要です。
睡眠の少ない子供ほど脳の海馬が小さく、よく眠る子ほど海馬が大きいという研究結果が出ています。
子供の睡眠不足が、認知機能に影響を与えるというデータも。
子供⇨10〜10時間半の睡眠時間を推奨
高校生⇨8時間半の睡眠時間を推奨
しっかり睡眠をとらないと、睡眠パラドックスといい、勉強時間が増えて睡眠時間が減ると、勉強の成果も下がるという悪循環に。
働き世代(20〜50代)病気に強い体を作る睡眠法
日本は他の国に比べ、睡眠時間が少ないことがわかっています。(2020年の調査で平均7時間12分)
慢性的に睡眠が足らない睡眠負債をかかえている日本人は多いそうです。
成人に必要な睡眠時間:7〜8時間
うつ病・メタボ・認知症・がんなどを引き起こす原因にもなります。
60代以降 不眠を解消する睡眠法
高齢になると必要な睡眠時間は減っていきます。それを自覚することが重要です。
寝床にいる時間は長いのに、睡眠時間は少ないことが睡眠不安につながります。
眠れないのに寝床にいると、ベッド=眠れない場所になり、慢性不眠症に!
眠れない時は一度ベッドから出て、眠くなってからベッドへ戻るのがおすすめです。
長時間の昼寝やうたた寝は、夜眠れなくなるためあまり良くありません。
睡眠誤認とは、実際はしっかり眠れているのに、よく眠れなかったと間違って自覚してしまうことです。
脳波の数値などを見せしっかり眠れていることを客観的に見てもらうことで、不眠が解消することもあるそうです。
寝だめはできる?
Q.寝だめはできる?
A.寝だめはできない!
必要な睡眠時間以上寝ても、
目を閉じて横になっているだけでは、脳は働いているので回復はしません。
加齢により病気のリスクが高まっているため、より規則正しい生活を心がけることが重要です。
寝ない大人は横に育つ と言われています。
睡眠負債がたまると、食欲が増して太りやすくなります。
睡眠時間を4時間に制限し2週間実験すると、摂取カロリーが約300kcal増え、体重0.5kg増、体脂肪も増えてしまいました。
逆に睡眠時間を2週間普段よりも増やすことで、平均1時間睡眠を増やすごとに摂取カロリーが約150kcal減りました。
睡眠時無呼吸症候群チェック
隠れ無呼吸チェック!
睡眠時無呼吸症候群は、1回10秒以上、1時間平均5回以上の頻度で呼吸が止まる病気です。
自覚がない隠れ無呼吸の人が増えているそうです。
血中の酸素濃度が下がり、高血圧・糖尿病・心筋梗塞などの原因に。
以下の3つのどれかに当てはまると、睡眠時無呼吸症候群の疑いがあります。
⒈眠っても疲れがとれた気がしない⇨脳が覚醒してしまうため
⒉夜中に何度も起きてしまう
⒊朝起きた時口が乾いている⇨無呼吸は口呼吸になりやすいため
注意したい睡眠障害
レム睡眠行動障害
レム睡眠行動障害とは、睡眠の最中に見ている夢と同じ行動を体が無意識にとってしまう病です。
本来眠っている時は、体の力が抜けているのですが、脳の障害などにうよって、レム睡眠行動障害になってしまうことがあります。
大声で寝言を言ったり、激しい動作を取ってしまい、ケガを負ってしまうこともあります。
ナルコレプシー
ナルコレプシーは、自分では抑制できない激しい眠気が何度も繰り返し起こることが特徴で、十分に睡眠をとっていても、居眠りや脱力発作を起こしてしまいます。
実はこのナルコレプシーは、日本人の有病率が高いと言われています。
冬は朝スッキリ起きられないどうすれば起きられますか?
Q.冬は朝スッキリ起きられないどうすれば起きられますか?
A.体内時計をリセットすることが大切。
冬の時期スッキリ起きられないという方も多いのではないでしょうか?
しかし、寒さだけが原因ではありません。
柳沢正史先生によると睡眠覚醒のリズムは、脳にある体内時計が司っていて、冬は、朝がいつまでも暗いので、時計が遅れがちになりがちになります。
なので、毎朝、体内時計をリセットしてあげないといけないとのこと。
体内時計をリセットさせる
冬は、体内時計がズレやすいので、朝食を食べる、部屋の明かりを夜早めに暗くするなどして、体内時計をリセットさせることが大切です。
細切れ睡眠は大丈夫ですか?
Q.細切れ睡眠は大丈夫ですか?
A.良くない可能性があります。
私達の睡眠には、レム睡眠とノンレム睡眠と異なる2つの睡眠がありますが、実は最新の研究でレム睡眠が人間のある機能に深く関係があることが分かりました。
それは、記憶力で、レム睡眠をたった1%削るだけで認知症を発症する率が9%上がることが分かりました。
これまで、ノンレム睡眠は、簡単には起きない深い眠りで、レム睡眠は夢を見る浅い眠りだと言われてきました。
ノンレム睡眠の中で深睡眠が大事だと昔からいわれてきたのですが、この5年くらいの成果で、夜の後半に増えてくるレム睡眠もとっても大事だと分かってきており、最近の研究では、レム睡眠中も記憶の整理が行われていることが分かりました。
記憶の整理や定着に大切なレム睡眠は、眠りについてから、時間がたつと割合が増えてくるので、細切れ睡眠の場合、レム睡眠が十分にとれない可能性があります。
さらに、レム睡眠が少ないと寿命にも影響があることが分かってきています。
今後5年くらいの間に、次々と論文が出てくると思うのですが、最近の研究では、高齢者で、睡眠時間に占めるレム睡眠の割合が、20%よりも少ない人は、それだけで寿命が短いという結果が出ています。
以上のことなどから、細切れ睡眠ではなく、一晩まとめてしっかりと眠り、レム睡眠をとることが大切だと言えます。
睡眠に良い食べ物・飲み物はありますか?
Q.睡眠に良い食べ物・飲み物はありますか?
A.現状、睡眠に良い食べ物・飲み物として万人に共通するものは見当たらない。
しかし、眠りにつきやすくするため、寝る前に行う毎晩の習慣「入眠儀式」を行うとが大切で、
自分に合うリラックスできる行動を、毎晩寝る前の習慣にすることで、眠りにつきやすくなるとのことです。
睡眠に関するまだ答えが出ていないビッククエスション2つは?
Q.睡眠に関するまだ答えが出ていないビッククエスション2つは?
A.「なぜ眠らないといけないのか?」と「眠気とは何か?」です。
睡眠は、神経科学、脳科学の中でも最も未開な分野の一つで、まだ、明確な答えがでていません。
人間だけが持つ特別な睡眠力とは?
Q.人間だけが持つ特別な睡眠力とは?
A.単相性睡眠(たんそうせいすいみん)です。
人間は、基本的に夜に1回だけ、長く深く続けて眠りますが、実は、これは人間だけです。
多く動物が、短時間の睡眠を1日に何回も取ります。
これには、色々と学説があるのですが、長く深く続けて眠る為には、身の安全を確保しなければいけません。
要するに、人間だけがその手段を手に入れたという事になります。
睡眠の質を求めて、人類の知能が進化し、知能の進化が文明を発展させ、さらに睡眠の質を高めました。
人類の頭脳と睡眠の質は、共に進化したものとも考えられています。
長く深く続けて眠る能力は、人間に与えられたギフトなのでこれを無駄にとのことでした。
悪い夢には意味がある?
Q.悪い夢には意味がある?
A.悪い夢は、ストレスの予行演習。
最近では、夢の心理学の研究が進んできていて、悪い夢は、日中に本当に起こりうるストレスフルな状況を夢の中で、予行演習しているという事が分かってきました。
しかし、悪夢にもほどがあって、悪夢が怖くて眠れなくなるなど、悪夢によって日中の行動や睡眠が阻害されるとこれは、「悪夢障害」という病気です。
まとめ
『林修の今知りたいでしょ』で放送された、冬の睡眠の新常識を紹介しました。
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