2024年5月7日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、改造T細胞一生老けない体になれる!?を紹介します
今回のカズレーザーと学ぶは、不老不死研究の最前線を特集。
2024年1月発表、一生老けない体になれる!?改造T細胞について、京都大学 iPS細胞研究所教授 濱崎洋子先生が講義されました。
この記事では、『カズレーザーと学ぶ』で放送された、改造T細胞一生老けない体になれる!?をまとめます。
老化細胞
人の体はどうして老いるか?
私たちの体は、何十兆個もの細胞からなると言われていますが、日々分裂を繰り返したり古いものが無くなって、新しいものが作られています。
その中で、色々なストレスを受けていて、それが残ってしまっているのが老化細胞と呼ばれるものです。
老化細胞が、じっとしていてくれるだけだとあまり害がないのですが、一番身近な例で言うとコラーゲンのような肌に弾力を与えたりするものを分解してしまったりします。
それによって、たるんできたり、シワが出来たり、動脈硬化、癌、慢性腎臓病など、老化の現象として見えてくる様になります。
老化細胞と炎症分子
老化細胞は、炎症を起こしてしまうような物質を周りに撒き散らしてしまって炎症が起こるような炎症作用を起こしてしまいます。
本来は、免疫細胞に自分を取り除いてくれっていうシグナルを送っていると考えられて、免疫細胞がまだ元気な若い時は、シグナルを正確に受け取って炎症を起こしてしまう様な物質を殺してもらえ、そうすると細胞にスペースができ、炎症分子を撒き散らすこともないのですが、歳をとってくるに従って老化した細胞も増えてくる免疫細胞側の炎症分子を取り除く機能も落ちてくる、そういう2つの要因が重なって段々体の中にたまってきます。
なぜ老化細胞を作ってしまうのか?
私たちが生きて行く上で細胞が老化するというシステムは体を守る安全装置の役割を持っています。
細胞は、生きてる間にいろんなストレスを受けます。
一番身近なもので、紫外線を浴びるとダメージを受け、ストレスを受けている間にDNAに傷が入り、そういった傷が入ったものが増えてしまうと、ガンになるリスクがあるのでこれ以上増殖させないっていうのが細胞老化の非常に大事な仕組みになります。
私達の体は、ストレスを受けると遺伝子に傷がつきガン化し、分裂を繰り返すことでガンが広がってしまいます。
そこで細胞を老化させ分裂を止めることで体を守っています。
老化細胞は本来、周囲に炎症のシグナルを出し炎症した細胞の除去を促しているのですが、加齢に伴い免疫機能が低下すると見逃され慢性的な弱い炎症だらけになり体が老化してしまいます。
老化細胞除去
老化細胞を除去することが得意なハダカデバネズミという動物がいるのですが、ハダカデバネズミは、東アフリカの熱帯の乾燥地帯に生息するネズミで、老化に対して非常に耐性があって寿命が30年ぐらいあると言われています。
これは一般のネズミの10倍ぐらいの寿命の長さです。
寿命が長い詳しいメカニズムは、非常に特殊な代謝機構を持っていて、細胞が老化しつつあるのですが、老化しつつある細胞が自爆してくれ、体にある老化細胞を残さないという仕組みがあると言うことが分かってきました。
これは他のマウスには見られないハダカデバネズミ特有の仕組みです。
2023年7月に熊本大学の研究チームがハダカデバネズミの皮膚細胞を人工的に老化させると細胞死を起こす仕組みを持っていることを発見しました。
どのようなメカニズムで老化細胞を自爆させているのかは、まだ研究段階ですが、ハダカデバネズミが長寿である理由の一つだと考えられていて、ハダカデバネズミのように老化細胞さえ取り除けば老いない体になるのではないかと考えられています。
さらに、老化細胞をなくす研究ですごい成果がありました。
改造T細胞
改造T細胞とは?
老化をさせるっていうシステム自体は私たちの安全装置の一つなんのですが、老化細胞が残るのは良くないと言う考え方から、なんとか除去できないかと言うような研究が現在、盛んに進められている中、2024年1月に老化細胞をなくす研究ですごい成果がありました。
アメリカの研究グループから研究発表されたのが、改造T細胞で、T細胞は私たちの体を病原体やガンなどから守ってくれている免疫細胞、白血球の一つなのですが、この細胞が私たちの体の中をこうグルグル回りながらあのパトロールしてくれてる様なイメージで、1つのT細胞は新型コロナウイルスの1つのT細胞はインフルエンザウイルスみたいな感じでそれぞれ1つ1つ異なっていて、それがすごくたくさん私たちの体にあることで、なんにでも反応できる能力を担保しています。
T細胞ができた時には何に反応するかを自分が知ってるわけではなのですが、適当に作っておいて、それを例えば1000億を持ってれば1000億種類に反応できるっていうことになります。
そうすると全く見たこともないような病原体が来てもどれかが、反応できるということになります。
T細胞の1つに老化細胞は敵だと認識させれば除去させるって事が出来る、それが改造T細胞の考え方です。
改造T細胞は注射や点滴などで簡単に取り込むことが出来ます。
現在、この技術は、白血病などがんの治療に使われるCAR-T細胞としてすでに日本でも実用化されています。
CAR-T細胞はがん細胞の目印を見つけ攻撃するのですが、それを老化細胞に応用したものが今回の研究です。
免疫系を利用して老化細胞を殺す改造T細胞には、さらに優れた点があり、免疫が記憶ができ、1回T細胞を打ってやると将来に渡って、その記憶細胞として残り、何回も摂取するということが必要なくてずっと体内に免疫を残して行くことができます。
改造T細胞の凄さ
2024年1月にマウスを使った実験で、老化したマウスに改造T細胞を投与しておくと運動能力が上がったと言うようなデータがさらにこれ確認されました。
さらに高脂肪食を2ヶ月間食べさせて、改造T細胞を投与しておくと体重増加を抑制しており、太りにくい、肥満になりにくくなりました。
このことから、体質が変わり、代謝が良くなったと考えられます。
改造T細胞の実用化
改造T細胞の実用化には、大きく2つの問題があり、1つはコストの問題で、現在、白血病で使われているCAR-T細胞は3000万円ぐらいかかると言われて、現在、少しでも安価にしようと研究も進んでいて、段々と下がっていくと考えられています。
もう1つは、副作用で、色々な炎症を起こしたりする際、発熱、倦怠感、酷い時は命に関わるようなこともあり、明らかに病気でない人がそういうリスクを負うかどうかっていうことがあります。
しかし、現在も研究が進められており、希望を持って1つの手段として考えて良いのではないかとのことでした。
まとめ
今回の記事では、2024年5月7日の『カズレーザーと学ぶ』で放送された、改造T細胞一生老けない体になれる!?をまとめました。
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カズレーザーと学ぶ番組情報
番組名:カズレーサーと学ぶ
放送局:日テレ系列
放送時間:火曜よる22時00分〜23時00分
出演者:【MC】カズレーザー(メイプル超合金)他
公式HP:カズレーザーと学ぶHP