2020年3月12日の『主治医が見つかる診療所』では、医師も気づかないことがあり、命のキケンもある令和の国民病を特集。
推定患者数700万人と言われるバセドウ病とは?
この記事では、実際にバセドウ病にかかった方の体験談と、バセドウ病の情報をまとめます!
700万人が発症!隠れた国民病
「すぐにイライラする」
「気力がなく疲れやすい」
「顔が熱くなり汗が止まらないことがある」
最近、このような異変を感じたことはありませんか?
こうした状態を放っておくことで、突然死をまねく可能性があります。
実は日本では推定患者数700万人と言われていながら、その患者の多くが気づいておらず、医師も見過ごすことがある隠れ国民病かもしれません。
実録ドラマで病気をチェック!
清水恵美さん(仮名・30歳)は夫と小学生の娘の3人暮らしで、数年前から事務のパートをしており、忙しい毎日を送っていました。
●原因不明の微熱とのどの不調
その日は朝から熱っぽく、のどの不調もありました。
●無意識のうちに眠っていた
いつもは帰宅後すぐに夕食の支度にとりかかる恵美さんですが、自分でも気づかないうちにうとうとしていました。
疲れているせいと軽く考え、病院へは行きませんでした。
●腹痛・下痢
数日後症状は悪化し、しばしば腹痛・下痢が起こるように。
この症状は仕事中にも起こるようになってしまいました。
そこで病院へ行くと『風邪』と診断され、風邪薬と解熱剤が処方されました。
その後、薬を飲んでも症状は改善しませんでした。
●目が変わったと言われた
最初の異変から1か月後、なぜか家族から「目がぱっちりしてキレイになった」と言われたのです。
●突然激しい動機
最初の異変から3か月後、階段をちょっとのぼっただけで激しい動悸を感じました。
●やたらと汗をかく
さらに何もしていないのに大量の汗をかくように。
●手の震え
原因不明の手の震えまで起こるようになりました。
このほかにも、「お鍋を持つ」「ペットボトルのキャップを開ける」など、普通のことができなくなるそうです。
精神神経科や婦人科などを受診しましたが、原因はわかりませんでした。
ところが実家の母親に体調の不調を話すと、母から「甲状腺の病気じゃないの?」と言われたそうです。
改めて病院で診断を受けると、母親が言っていた甲状腺の病気ということがわかりました。
原因はどこにあった?
恵美さんの病気の原因は、次のどの部分にあったのでしょう?
A.頭 B.のど C.胸 D.おなか
正解⇒B.のど
【甲状腺とは?】
のど仏の下にある臓器
身体全体の代謝を促進させるホルモンを分泌
甲状腺専門病院として年間8万人以上の患者を診ている金地病院の小野瀬裕之先生によると、甲状腺ホルモン異常の原因は自己免疫によるもので、その発症にはストレスが関与すると言われているそうです。
また遺伝によるものも多いため、親子で受診する患者も多いと言います。
恵美さんのお母さんも甲状腺の病気にかかっていたため、ピンときたのです。
バセドウ病とは?
恵美さんの病気は、バセドウ病でした。
【バセドウ病とは?】
甲状腺の異常により、甲状腺がホルモンを大量に分泌する病気
バセドウ病になると脈拍が速くなり、心臓に負荷がかかり、不整脈を起こしやすくなります。
心不全を起こし、命を失う危険もあると言います。
バセドウ病の発症は20代~40代の働き盛りに多く、女性の患者数が男性の約4倍という特徴があります。
バセドウ病は症状が体中いたるところで起き、他の様々な病気に似ているため気づきにくいのです。
医師でも気づかない場合があるそうです。
甲状腺の病気全体のすいて患者数は700万人と言われ、知られざる国民病と呼ばれています。
バセドウ病にかかった吉澤さん(60歳)も最初は「風邪」と診断されましたが、違う先生がのどの部分が腫れていることに気づき、検査をした結果バセドウ病と判明しました。
バセドウ病は患者の約60%に甲状腺の腫れが見られるのが特徴です。
また目がぱっちりしたように見える(眼球突出)も、バセドウ病の大きな特徴だそうです。患者の約30%で起きていると言われています。
さらに急激に痩せる、数分歩くこともできないなどの症状も起きるようです。
吉澤さんは薬を飲み続けており、今は普通に生活できるようになりました。
バセドウ病の症例
小野瀬先生によると、甲状腺の病気は女性に多く、母親が患者の場合6~10倍になりやすいそうです。
ほかにも、ストレスや喫煙などでバセドウ病になるリスクが高まるそうなので、注意が必要です。
【バセドウ病の症例】
●体重が減少
●やたら汗をかく
●脈が速い
●手指が震える
●軟便
●目がぱっちり
●のどが腫れている
まとめ
バセドウ病の患者数はかなりの数なので、症状に当てはまるものがあったら病院を受診してみるといいですね。
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