2019年9月5日放送のテレビ東京『主治医が見つかる診療所』では、体のコゲ『糖化』&サビ『酸化』を防ぐための方法が特集されました。
老化の原因となるAGEを体にため込まないための食べ方、血糖値を乱高下させないための食事法とは?
体をサビ=酸化を防ぐ、秋の最強食材&おすすめレシピについてもおさらいします。
体のコゲ『糖化』とは?
糖化とは大量に摂取してしまった糖と体内のたんぱく質が結合して、コゲのようになってしまう現象です。
番組ではコラーゲンたっぷりの牛すじ肉を糖分を含む液体に1日放置し、時間の経過でどのように変化するか実験。
新鮮でプリプリだったすじ肉は、たった1日で茶色く変色し硬くなってしまいました。
私たちの体の中で糖化が起こると、お肌のシミやたるみ、血管が固くなる動脈硬化などの症状を引き起こしてしまいます。
体のコゲ(糖化)ができてしまう大きな原因は、糖分の摂りすぎ!砂糖や果物、炭水化物の摂りすぎには、注意が必要です。
体がコゲるとAGE(終末糖化産物)という物質になり、体にたまると老化を進行させてしまいます。
またAGEを多く含む食べ物にも注意が必要。AGEを減らすためにおすすめの調理方法は
生⇒蒸す⇒ゆでる⇒煮る⇒炒める⇒焼く⇒揚げる
の順番で、高温調理よりも低温調理のほうがベターということになります。
アルコールも体内で分解される際にアセトアルデヒドが発生し、たんぱく質と結合して体にAGEを蓄積させてしまう原因になるそう。
またおつまみに食べるあたりめや干物も、AGEを多く含むため注意が必要です。
【Point】
・糖分の摂取量を意識して、体の中でAGEを作らせない!
・外からAGEを取り込まない!
体のコゲ(AGE)をため込まない!賢い焼肉の食べ方
体のコゲ(AGE)をため込まないための焼肉の食べ方を伝授してくれたのは、アンチエイジング医学の専門家・八木雅之農学博士 です。
【Point】
1.焼肉はレモン(1人前にレモン1/4個程度)、または酢をかけて15分置いて焼く
⇒レモンのクエン酸や酢はAGEを減らす作用あり。AGEが通常の1/2に!
2.最初に古漬けキムチを食べる
⇒乳酸菌を多く含むので、体のコゲを防ぐ。白菜の食物繊維はAGEを排出する
3.味付けはタレではなく塩
⇒タレの中には糖分が多く含まれるので、たんぱく質と結びつきAGEができやすい。食べた後にタレをつける、またはわさびや胡椒をかけて食べるのもおすすめ。
4.タレ焼肉はサンチュやサニーレタスと一緒に食べる
⇒野菜に含まれる不溶性食物繊維がAGEの吸収を抑え、排出させる働きがある
コゲを作らせない!血糖値が乱高下しない食事法
糖を摂りすぎると血糖値が乱高下しやすく、体の中で余った糖がたんぱく質と結合してAGEになってしまいます。
血糖値の乱高下を抑えることで、体のコゲは発生しにくくなります。
血糖値コントロールするための食事術を教えてくれたのは、ご自身もその方法でダイエットに成功した亀川寛大先生です。
先生の指導を受けて、8ヵ月で21㎏痩せた人もいるというから必見です!
【Point】
1.うどんには生卵をつける
⇒釜揚げうどんより釜玉うどんがおすすめ。たんぱく質と脂質を摂ることで、麺だけ食べるより血糖値が上がりにくい
2.おにぎりの前にめかぶを食べる
⇒水溶性食物繊維がおにぎりの糖をコーティングして、吸収を抑える
3.カレートッピングはチーズがおすすめ
⇒チーズの脂質が糖の吸収を緩やかにする
食後1時間は血糖値が上がるため、そのタイミングで運動するとよいそうです。
また緑茶に含まれるカテキンには、AGEの吸収を抑える働きがあります。食事と一緒に飲むといいですね。
体のサビ『酸化』とは?
鉄くぎが空気に触れてサビるように、様々な原因で体内に活性酸素が発生し、体がサビるという現象が起こります。
これを酸化といい、見た目が老化するだけでなく動脈硬化などを引き起こしてしまいます。
番組では出演者の老化の進行度をチェック。検査したところ、松本明子さん・柴田理恵さん・虻川美穂子さんがワースト3という結果に。
お酒を飲むとアルコール分解の際に活性酸素が発生するため、体がサビつきます。
松本明子さんと柴田理恵さんは、毎日のようにお酒を飲む習慣があり、体のサビにつながっているそうです。
家事・育児・仕事などのストレスを抱えている虻川美穂子さん。ストレスを感じると酸素をうまく使えず、体のサビにつながるそうです。
ストレスをため込まず、こまめに解消することが大切です。
体のサビを防ぐ!秋の最強食材とは?
体のサビを防ぐために積極的に摂りたい秋の最強食材とは?⇒ナス
教えてくれたのは、山形大学 農学部 名誉教授の五十嵐喜治 博士です。
ナスの皮には強力な抗酸化作用があるナスニンという成分が含まれています。
実にはポリフェノールの一種クロロゲン酸が含まれており、血糖値の上昇の抑制やがん化の抑制が期待できます。
ナスニン・クロロゲン酸のWの効果で、体のサビを防いでくれるんですね。
ナスを調理する時のポイントは以下の通りです。
・ナスニンは皮に含まれるため、皮は取り除かない
・成分が逃げてしまうので、水にはさらさない
体のサビを防ぐナス料理レシピ
番組ではナスのWの成分を効率よく摂ることができる、ナス料理3品のレシピが紹介されました。
ナスニンとクロロゲン酸は水には溶けやすいですが、熱には強く油で炒めると成分が逃げにくくなるそうです。
ここで作り方をおさらいしておきましょう。
ナスのラタトゥイユのレシピ
1.ナスを皮ごとひと口サイズに切り、好みの野菜も食べやすい大きさに切っておく
2.ナスと好みの野菜、豚ひき肉をオリーブオイルで炒める
3・ナスがしんなりしたらカットしたトマトを入れ、野菜の水分だけで約5分煮込む
4.最後に溶けるチーズをかけ、ひと煮立ちしたら出来上がり
ナスのカルパッチョ風サラダのレシピ
1.宵葉月(生で食べられるナス)を薄くスライスする
2.水菜やワカメをお皿に盛り、その上にナスを並べる
3.ボウルに粒マスタード、オリーブオイル、ワインビネガー(赤)を入れ、よく混ぜ合わせる
4.2に3のドレッシングをかければ、出来上がり
ナスのチーズ包み焼きのレシピ
1.ジャガイモを電子レンジでチンし、マッシャーで細かく潰す
2.1にサケ缶の身をまぜる
3.ナスを厚めの薄切りにし、油で炒めた後、いったん冷ましておく
4.2でカマンベールチーズを包み、ナスで巻く
5.4をオーブンで約12分焼く
糖化させない食事術&酸化防止食材で老化予防!
体のコゲ(糖化)とサビ(酸化)を防ぐための食事術&レシピをおさらいしました。
食事する時もちょっとした工夫で、血糖値の急上昇や糖化を防ぐことができます。
最強食材のナスも上手に活用して、老化しない体を手に入れたいですね!